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なお、このテキストはTAMO2さんのご厚意により「国際共産趣味ネット」所蔵のデジタルテキストをHTML化したものであり、日本におけるその権利は大月書店にあります。現在、マルクス主義をはじめとする経済学の古典の文章は愛媛大学赤間道夫氏が主宰するDVP(Digital Volunteer Project)というボランティアによって精力的に電子化されており、TAMO2さんも当ボランティアのメンバーです。
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☆  人名注

 アーカート、デーヴィッド(一八〇五「七七) イギリスの外交官、反動的政論家、政治家。トルコびいき。国会議員(一八四七「五二年)。雑誌『フリー・プレス』の創刊者・編集者。マルクスとエンゲルスは、アーカートの反動性を批判しながらも、その外交政策の知識を利用しなければならぬとし、彼の運動は客観的に革命的役割をもちうると評した。一八五四年四月二二日付エンゲルスあての手紙(岩波文庫版『マルクス=エンゲルス往復書簡』、(三)、岡崎次郎訳、一七五「一七六ページ)、一八六〇年六月二日ころラサールあての手紙(ディーツ書店版『マルクス=エンゲルス全集』、第三〇巻、五四七「五四九ページ)参照。

 アグリッパ →メネニウス・アグリッパ

 ウェストン、ジョン イギリスの大工。幼時、牛番、皿あらいをしたのち、手すり大工職をならい、老年までこの職にしたがった。一八六四年九月二八日のセント・マーティンズ・ホールの会議に参加、インタナショナル総評議会の委員(一八六四「七二年)、一八六五年ロンドン大会の代表者であった。インタナショナルのハーグ大会ころは、バクーニン=プルードン主義の一派にくわわり、彼らと反インタナショナル活動に従事した。彼は、後期オーエン主義者で、交換銀行、労働貨幣などで社会が改革できるとし、それ以外の労働者の組織・闘争は無益・有害であるとした。

 オーエン、ロバート(一七七一「一八五八) イギリスのユートピア社会主義者。協同組合主義の創始者。『自叙伝』(岩波文庫版、五藤茂訳)はじめ、著書が多い。本文庫版『空想から科学へ』参照。

 シェークスピア(一五六四「一六一六) イギリスの劇作家、詩人。

 シェルビュリエ、アントワーヌ−エリゼー(一七九七「一八六九) スイスの経済学者でシスモンディの弟子。シスモンディの説をリカードの理論とむすびつけた。

 シスモンディ、ジャン−シャルル−レオナル・シモン・ド(一七七三「一八四二) スイスの経済学者、歴史家。資本主義を「小市民の立場から」(レーニン)批判し、小生産を理想化した。『経済学新原理』(日本評論社版『世界古典文庫』、菅間正朔訳、上・下)の著がある。

シ−ニア、ナッソ−・ウィリアム(一七九〇「一八六四) イギリスの経済学者。「経済学上のブルジョアジ−の御用代弁者たち」のひとり(本書、二のマルクスの言)。資本主義を弁護し、労働日の短縮に反対し、「節欲説」「最終一時間説」をとなえた。主著『経済学概要』(岩波書店『経済学古典叢書』版、『シィニオア 経済学』、高橋誠一郎・浜田恒一訳)。

ジョ−ンズ、リチャ−ド(一七九〇「一八五五) イギリスの経済学者。彼の著作にはイギリス・ブルジョア経済学の没落が反映しているが、二、三の経済学上の問題ではリカ−ドをしのいでいる。著作に『富の分配と税源にかんする一論』(岩波文庫版『地代論』、鈴木鴻一郎訳、上・下)、『諸国民の経済学教科書』(日本評論社版『政治経済学講義』、大野精三郎訳)がある。

スミス、アダム(一七二三「九〇) イギリスの経済学者。ブルジョア古典経済学の代表者。主著『諸国民の富』(岩波文庫版、大内兵衛訳、(一)「(五)、大内兵衛・松川七郎訳、(一)「(二)既刊、慶友社版『国富論』、竹内謙二訳、(1)「(2))。

ソ−ントン、ウィリアム・トマス(一八一三「八〇) イギリスの経済学者。リカ−ドの学説を俗流化したイギリスの経済学者ジョン・スチュア−ト・ミル(一八〇六「七三)の弟子。

トゥック、トマス(一七七四「一八五八) イギリスの経済学者で自由貿易の熱心な提唱者。リカ−ドの貨幣理論を批判した。「とにかく貴重なイギリス最後の経済学者」(マルクス)。主著『物価史』。

ニュ−マ−チ、ウィリアム(一八二〇「八二) イギリスの経済学者、統計学者、銀行家。自由貿易の信奉者。トゥック『物価史』第五「六巻の共著者。

ニュ−マン、ウィリアム ウィリアム・ニュ−マ−チの誤り。→ニュ−マ−チ、ウィリアム

ニュ−マン、フランシス・ウィリアム(一八〇五「九七) ロンドンのユニヴァシティ・カレジの言語学教授。宗教、政治、経済学にかんする一連の著書を書いた。ブルジョア急進論者。

バ−トン、ジョン(一七八九「一八五二) イギリスの経済学者。ブルジョア古典経済学の代表者、銀行会計係り。主著『社会の労働者階級の状態に影響する諸事情の考察』で、資本の有機的構成の高度化の問題をとりあげて、マルクス『資本論』『剰余価値学説史』で高く評価された。

フランクリン、ベンジャミン(一七〇六「九〇) アメリカの政治家、自然科学者、経済学者。アメリカ独立の闘士で、独立宣言起草委員のひとり、啓蒙主義者。

ホッブズ、トマス(一五八八「一六七九) イギリスの哲学者、機械的唯物論の代表者。反民主主義的傾向をもつ社会政策的見解を表明した。『リヴァイアサン』(岩波文庫版、水田洋訳、(一)「(二))。

マルサス、トマス・ロバ−ト (一七六六「一八三四) イギリスの僧、経済学者。ブルジョア化した土地貴族の思想的代弁者。資本主義の弁護論者で、資本主義のもとでの労働者の窮乏を正当化する反動的過剰人口論をとなえた。主著『人口の原理』(岩波文庫版、高野岩三郎・大内兵衛訳)、『経済学原理』(岩波文庫版、吉田秀夫訳、上・下)。

メネニウス・〔ラナトゥス・〕アグリッパ (紀元前四九三没) ロ−マの貴族。紀元前五〇三年にロ−マ執政官。高齢で貧困のうちに没した。「腹と手足」のたとえ話で有名。

モ−トン、ジョン・チャ−マズ(一八二一「八八) イギリスの農学者。農業にかんする著があり、『アグリカルチュラル・ガゼット』(一八四四「八八年)を編集した。マルクスが「故ジョン・C・モ−トン」と書いたのは、父のジョン・モ−トン(一七八一「一八六四)とまちがったのである。

ユ−ア、アンドル−(一七七八「一八五七) イギリスの化学者、経済学者。自由貿易の信奉者。主著『工場哲学』。

ラムジ、サ−・ジョ−ジ(一八〇〇「七一) イギリスの経済学者。ブルジョア古典済経学の最後の代表者のひとり。著作『富の分配にかんする一論』で、固定資本と流動資本を区別しながら、事実上、不変資本と可変資本を区別し、資本構成の高度化に着目して、マルクスに評価された。

リカ−ド、デ−ヴィッド(一七七二「一八二三) イギリスの経済学者。ブルジョア古典経済学の代表者。「その最後の偉大な代表者」(マルクス)。主著『経済学および課税の原理』(岩波文庫版、小泉信三訳、上・下)。

 ロ−ズ、ジョ−ジ(一七四四「一八一八) イギリスの政治家。ウィリアム・ピット(一七五九「一八〇六)の治下で商務省長官、海軍財務委員をつとめ、ピットの没後やめたが、のちふたたびその職につき、没するまでその職にあった。財務関係の著がある。

 ロベスピエ−ル、マクシミリアン−マリエ−イシド−ル・ド(一七五八「九四) フランス革命のジャコパン派の領袖。革命政府の長(一七九三「九四年)。


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